2020年7月21日火曜日

ハピバ

日曜月曜と二日連続の晴れ空にほっとしたけど、寝落ちしてて目が覚めて、網戸越しの雨音とひんやりした空気に、これはこれで落ち着くなあとしみじみ感じた真夜中のわたしです。変かしら。こんばんは。写真は土曜の夜早くに最寄り駅から家までほろ酔いで歩く途中、道路沿いの家庭菜園で咲くユリの香りが薄闇の中あんまりにもあでやかに際立っていたので思わず撮りました。見事なもんだ。

いわゆる自粛期間中に1Q84をゆっくり読み返したんです。好きな小説を何年かぶりに読み返すと以前とは違った捉え方ができるのは読書の醍醐味だと思うのですが、今回感じたのは、主人公青豆の女友達で婦人警官のあゆみがラブホテルで絞殺されて、これまでだと、そういう登場人物がいるっていう表面的な捉え方しかしてなかったけど、自分も、あゆみのように「傷つけられることをおそらくは無意識に望んで」死んでしまうことも十分あり得たんだなということでした。他人事じゃないというか。ダンス・ダンス・ダンスの五反田君のことも思い出しました。そんだけ欠けてる部分が自分の中にもあるってことを改めて最近自覚した次第です。そんなような話を同い年の飲み友達にしたら「わたしからしたらよーこさんは生きてることが奇跡だよ」と言ってもらえて、まあお互い泥酔しての会話なんですが、そうだよねやっぱり、と思いました(そしてあなたもそーだよ!)。よく生きてんな、何か一つでも間違ってたら今ここにいなくても不思議じゃなかったのかなと。

つい先日亡くなられた若い有名な俳優さん、わたしは本当に名前しか存じ上げていなくって、興味本位で、インスタグラムのアカウントをちらっと覗いてみたんですね。そこで印象に残ったのが、動画コメントを日本語と英語の両方でなさってて、息苦しいくらいの真面目さを感じたし、あと、ギター弾き語りでカバー曲を演奏されてたんですが、びっくりするくらい上手で非の打ちどころがないほどなのに聴く側の心に何も残さないというか…先入観があってこその勝手な思い込みに過ぎないかもしれないけど、どれだけの苦しさを心の奥底に封じ込めていたんだろう、とやりきれなくなってしまって、その二つの動画を観たらもう十分でした。野次馬根性で覗いてしまってごめんなさい。世間的に注目を浴びれば浴びるほど叩かれないように振る舞わざるを得ない今の日本はやっぱりおかしい、繊細で真面目な人ほどバカを見るような世の中は間違ってるよ、と改めて思いました。

さっき寝落ちする前、もうすぐ誕生日なので珍しく母と一緒に食事したのですが、乾杯するときに「もうめでたくもないか」みたいなことを冗談っぽく言われて、お前のそーいうとこな!と思いました。そして日本酒を飲みながらけっこうきついこといっぱい言っちゃって、謝ったけど、それでも母がどこか嬉しそうだったので、まあいいや。わたしは自分がこの歳になること全くの想定外だったし、自己肯定感めっちゃ低いし、結婚してない低所得者で世間的に見たら落ちこぼれもいいとこだけど、周りの人たちと環境に恵まれまくってささやかながら生きることを楽しむことができてる今があって心底嬉しいです。誕生日おめでとう自分。今日じゃないけどさ。

まだ醒めてない日本酒の勢いで筆がつるっつるに滑ってる気がしないでもないけど、ひとまず、歯を磨いて寝るとしよう。
おやすみなさい。

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