2016年1月24日日曜日

今更

考えてみるとここ二週間ほど電車で都内まで出かけたりしてなくて、かと言って家で身を入れてひきがたり練習してるわけでもなく(…なんとかしなきゃ!)演奏にやや飢えてる状態なので、仕事の行き帰りやちょっと外に出たときなんかにiPodで何気なく聴く音楽が心に染み入ります。自分で演奏するようになった前後の時期は特に、好きな音楽の幅をなるべく広げたいと思ってレンタルでよくCDまとめ借りしてはパソコンに落としてたから、全曲シャッフルでiPodで音楽を聴いてると記憶に定着してない曲がいっぱいあって。リスがどんぐりをしこたまため込んで地中に埋めてそのまま忘れちゃうようなものでしょうか。褒められたことじゃないのは重々承知しておりますが。

そんな感じでこないだたまたま大橋トリオが宇多田ヒカルのstay goldをカバーしたのを聴いて、一昨年の宇多田トリビュートを改めて頭からじっくり聴いてみたら、どれも聴き応え十分だったけど今の気分には大橋トリオのしっとり感がやはりぐっと来て、そういえばtravelingのカバーもよかったっけと思い出して聴いてたらこのカバーにぶち当たって衝撃を受けたのが昨夜の仕事帰り。



学生だった頃、卒業式がどうにも好きになれなくて。学校というもの自体あまり好きじゃなかったし、お決まりのように泣く女子とかわかんねーって内心ずっと思ってました。そんなわけで「贈る言葉」の「正しい」感じは当然好きじゃなくて、金八先生の暑苦しそうなイメージ(これも一度もちゃんと観たことない)も相まって、素直な心で聴いてみたことが一切なかったです。断固とした偏見を持って、いつも心をそらして聴いてました。さすがにメロディーは憶えちゃってたけど。ちゃんと聴いたら、もんのすごくいい曲ですね。アレンジも素晴らしく、ただただ感動しました。歌い継がれる曲にはそれなり理由があった。

カバー曲全盛の世の中ですが、わたしのカバー曲好きはとにかく矢野顕子さんの影響が大です。高校生のとき思い切って買ったCDボックスに素敵なカバーがいっぱいあって。 風をあつめても終りの季節も無風状態も全て、矢野さんバージョンが初めての出会いでした。ひきがたりカバーアルバム一枚目であるSuper Folk SongのSOMEDAYは、ラジオで原曲に慣れ親しんできたから余計に、こんな風に変えることができちゃうなんて!と衝撃を受けたものです。先日見かけたcero橋本くんのツイートの一部「音楽は誰のものでもない そこに尊敬があれば」 、名言です。そして、読書ってカバー曲みたいなものかも、ってちょっと思いました。
 

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