六月のライブと旅のこと

 



チイサイカイシャ基地の仔猫たち（photo by 矢野画伯）。
さて。前回の続きを書きます。がその前に。


今、部屋でアジカンの新しいCDをかけています。アジカン初めて買いました。このPV見て、んん？って気になって。ゴッチさんのソロ作は聴いてたけど。iTunesかレンタルにしようかと迷ったのですが、ちゃんと作られた音源を、mp3じゃなくてCDで、スピーカーを通して聴くよさってやっぱりあるなと最近ようやく思ってて。ゴッチさん、いわゆるイケメンじゃなくてちょっとfunnyなところがいいですよね（私見）。五曲目をちゃんと聴くと毎回ちょっと涙ぐんでしまう自分がいます。その次に海綿体の曲（と心の中で呼んでいる）が来るところもバランスよくていいなと思うし、十曲目もすごく好きだ。安心して聴けるいいアルバムです、ワンタンチャーシュー（と心の中で呼んでいる）。

さてさて。6月12日金曜日の武蔵境スタットでのライブは、出演者の皆さん以前ご一緒したことある方ばかりで、なんかちょっと部活みたいな気分でした。OTYくんは、さすが十代は伸び代が半端なく、観る度にぐんぐんよくなってく感じだし、ミズノコウイチロウさんのドラムソロは、お人柄が滲み出ていて、激しくてもどこか無骨であったかく、初めて拝見した叩き語りもとてもいい味でした。しかしこの日は服部繁人さんのはじけっぷりがあまりにも凄くって、何度も大笑いしてしまった。共演していた菅原さんの器用さと身軽な感じもとてもよかったし、そしてTHE CAMMIESの杉さんの困惑しきった表情が目に焼きついてます。もちろん、可笑しいだけじゃなくて、演奏の上でも見所いっぱいで面白かったんですよ。



↑服部さんとミズノさんと菅原さんのライブ動画。スタットはこんなとこです。楽しい。

わたしは、空の下、みずうみ、ビール、I won't last a day without you（カーペンターズ）、惑星、日本の人（HIS）の六曲を演奏しました。日本の人は先月うまくいかなかったので、今度こそ、と思って再挑戦しました。空の下とカーペンターズはまだまだ難しいけど、五年前に作った惑星という曲はようやくライブでも落ち着いて演奏できるようになってきたので、これからも諦めずに頑張りたく思います。

終わってから菅原さんとミズノさんと和やかにしゃべってたら、ミズノさんが演奏ほめて下さって、「音源作ってくれたら五千円までなら出します笑」とまで言って下さいました。そんな風に思ってくれる方がこの世に一人でもいるだなんて、それはもう、ものすごく励みになります。がんばろ。

スタットから一日空けて、14日の日曜日は、尾道でのキスミワコちゃんの出産前ライブ「せいめいのれきし」に顔を出しました。先にスタットのライブが決まってて、職場はちょうど年に一度の棚卸し的時期で大忙しだったのでなかなかに大変でしたが、お腹の大きなミワコちゃんに会っておきたかったし、広島まではそうそう足をのばせないので、思い切っちゃいました。ライブ観るだけで十分と最初は思ってたけど、行くよ！ってミワコちゃんに電話したら楽器持ってきて！と言われ、数日後に演奏したい曲の詳細について丁寧なメールが送られてきたので、ここは一つ頑張りますか、と腹を括って準備しました。久しぶりに河原でクラリネット練習したなー。大荷物での移動はけっこう大変だったし、直前のリハだけで本番に参加することに不安はあったけど、蓋を開けてみれば、やっぱり一緒に演奏できてとってもよかった。会場のハライソ珈琲はお店自体がどこか骨董品めいて雰囲気ある素敵な喫茶店で、初対面のキュートなスミスちゃん、大好きな内子のはるちん、そして一年前に因島に移住する前から長らく「女子力低い仲間」であったさぶちゃんとご一緒できて愉快だったし、何より、大きなお腹で妊婦らしからぬハイパーなライブを繰り広げたキスミーには脱帽です。疲れ過ぎててソファーで半分寝ながら聴いたDREAM BROTHERSのライブはお客さんの盛り上がりも含めて実にあったかい空気で、本番はへまもやらかしたけどダイちゃんや矢野さんによかったよと言って貰えて嬉しかったし、タッカリーとベーグルは絶品でした。

今回のライブに備えてiPodに入れっぱなしになってる過去のバッハーンのリハ音源など改めて聴き返したら、自分の演奏がお話しにならないくらい散々なのがいくつもあって、音色ではサガイくんや寺さんに時おり偉そうに注文つけたりしてる我が身を振り返って恥ずかしくなりました。これまで、ミワコちゃんをはじめとする身近な音楽仲間に育ててもらってきたこと、音色のおかげで過去の自分の至らなさが客観視できたこと、ありがたい限りです。そんな反省点や感謝の念を踏まえた上で精一杯演奏しましたが、まだまだこれからだ、頑張りたく思います。キスミスとハツガ、ミワコちゃんの新バンドと母キスミーの門出を見届けることができて感慨深かったし、今後ともよろしくね。どんな子が生まれてくるかしら。会えるのが楽しみです。

ミワコちゃんの「せいめいのれきし」
ダイちゃんの「せいめいのれきし」

ライブの当日はお昼に尾道に着いて、久しぶりの旅行で一時的にテンションが上がったわたしは夏みたいな暑さの中やみくもに商店街を一人歩き回って尾道ラーメン食べて（もちろん昼ビール）、ライブのあとは矢野さんとさぶちゃんにハライソの上にあるYES。に案内してもらって美味しいビール飲んで楽しくおしゃべりして、翌日昼に因島のみんなと合流しておいしい中華をお腹いっぱい食べて、チイサイカイシャ基地でまったり過ごして、向島の素晴らしきウシオチョコレートにも連れて行ってもらって、夜は村上さんちに泊めてもらって、 そして三日目はミワコちゃんに尾道を案内してもらいました。去年の二月に因島に行ったときは、関東の大雪の影響で尾道には立ち寄れなかったし、村上さんたちは引っ越して数ヶ月ちょっと、矢野さんもさぶちゃんもまだ移住してなかったけど、今回は移住したみんなが着々と周囲とのつながりを深めていることが実感を伴って理解できて、SNS経由で知ってるような気でいたけど実際に足を運んで初めてわかることってあるな～とつくづく思いました。お腹の大きなミワコちゃんが、心配するわたしを尻目に坂が多くてしかも雨降りの尾道を元気いっぱいあちこち案内してくれながらおしゃべりしたことは、これから尾道に行くことが何回あったとしても、一生忘れられない思い出になったような気がしてます。今回は時間の制限もあって新幹線で往復の二泊三日の小旅行でしたが、とてもよい気分転換になりました。たまには可愛い自分に旅をさせなきゃね。

YES。でたまたま選んだビール、もんのすごく美味しかったです。