2010年6月1日火曜日

リアルより



















最近フジファブリックをよく聴いています。すり鉢でごりごりすりつぶすかのような勢いで丹念に聴いている自分、ちょっとどうかしてると思うほどです。癖になる音楽。ここ数年インディーズの音楽にばっかり目を向けていて、メジャーっぽいそつのない音はそれだけで耳を閉じる、みたいなところのあった自分を反省してます。でも聴き方としては、昔よりずっと、音楽を作る側に近い視点から聴いてるなとは思います。左右で違うギターが聞こえてきて、山内さんはいかにも反射神経よさげで華のある音だけど、志村さんはごりごりと味のあるめんどくさそうな(人が)音で、でもコードの響きが断然好みだな、とか、このキーボードずるい!こんなん弾けたらどんなにいいだろう!などなど、そんなことばっかり飽きもせずぼけーっと考えてます。たしかに、バランスのよいバンドです。サウンド的に聴きどころはいっぱいあって、でもやっぱり曲の魅力ありきなのかな。苦手なタイプの曲も含めて、ふむふむと聴いてます。そして味のある歌がなんとも絶妙な塩梅です。インディーズの頃の「線香花火」という曲のサビの部分を聴くたびに、「のど自慢」の鐘二つ!って感じだなーとなんとも失礼なことを思うのですが、基本的には技巧を求めて音楽を聴いてるわけじゃないし、歌は特に人となりが反映されやすい気がして、だからこそよいです。

こないだこのブログに貼ったサボテンレコードという曲についてぼんやり考えてたら、マーシーさんの「こんなもんじゃない」という大好きだった曲のことをふと思い出しました。「今夜ボニーとクライドが 僕の部屋でやってくる 冷蔵庫にはビールもあるし 安いチーズも少しはある」という歌い出しで、現実には起こり得ない話のはずなんだけど、マーシーさんのしゃがれ声で歌われると説得力がむちゃくちゃあって。サボテンレコードもそういう曲だと思うし、音楽に限らず、つまりは芸術って本質的にはそういうものなんじゃないかという気がするし、極論を言ってしまえば、そういったものにしか興味ないです。リアルよりリアリティー。別の言い方をすれば、「たましいの現実」というやつです。あ、テニスコーツの「マイカー炎上」や「ボールになりたい」もそうですね。


なんだか偉そうに書いてしまいまいたが、志村キャー!みたいな要素が全くないかと言えばそれも嘘になります・・・すみません。ここの記事で志村さんが好きな曲にユーミンのコバルト・アワーをあげていたので、どんな曲だったっけなと思って荒井由実ベストを聴いてみたら、あまりにもらしくて笑ってしまった。そんな自分は海を見ていた午後が好きです。これも我ながらとってもわかりやすい。

ミワコちゃんのブログと矢野さんのブログにアートツリーの写真がいっぱいのってますよーチェキラ!

2 件のコメント:

  1. オレも最近フジファブよく屋根裏で流してます(笑)

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  2. 気が合いますねー!
    7月のニューアルバムが待ち遠しいです。

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